「ちみがそ」の宿題

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ズッキ。

 

 

ズッキ。

 

在りたい理想と現実のギャップ。理想は途方もないもので、見上げるだけで挫折してしまいそうなのに、同期のエースは迷いなくその道の先を見つめている。自分だったらとっくに目標を下方修正してて、もっともな言葉で自分で自分を騙して、取り繕っているところ。

そして彼女(鈴木香音)も一見、当初のルートを逸れて独自の道を進んでいるように見える。

だけどもそれは最短ルートではないだけなのかもしれない。たとえそれが回り道であったとしても、加入にしたその時に抱いていたであろう情熱からは、彼女はこれまでもこれからも実は一度も視線を逸らしたことなど無いんじゃないかと思わされてしまう。彼女の活躍を見ていると。

「実はそれを未だに隠し持っている」どころじゃない、逃げも隠れもしない最初と同じ揺るぎない夢。

普通の女の子なら経験しなくていいようなつらい事もあったろうし、悩んでいた時期もあるだろう。それすらも大局で見れば、後退も立ち止まりもしていないんだと思わさせてくれる。強さとは何だろうと考えたとき、この答えは範馬勇次郎に「不純だ」と怒られそうだけど、彼女の中に「強さ」というものを見た気がする。

今が決して最善手であるとは思えないし、いつでも最良の手を打てるわけじゃない。だけども遥か先に向かって、有効な手ではなくてもたとえ悪手であっても、ひたすらに「最善であると願って」打つ手であること。なげやりではなく、目先の有効性にとらわれることが愚かであると思えるほど、それは「決して負けない」姿勢。強さとはなんだろう。

道重さんから聞く、ズッキが加入当時のダンスレッスンでひとりだけ出来ていなくて、泣きながら必死にダンスについていった話は、努力してきた人間なら当たり前にあるような話かもしれないけど、何故か泣けてくる。勇気が出てくる。

あれから変わっていったことはたくさんあるだろうけど、変わらなかったこともきっとある。

 

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